「せっかく描いた絵、ニスを塗って色あせや汚れから守りたい!」
「ニスを塗ってみたいけどどれを買ったらいい?」
「でも失敗したらどうしよう」
そう思ったことはありませんか?
この記事では、 初心者の方に向けて、アクリル画にニスを塗るメリット、
おすすめの定番ニス、 そして失敗しない塗り方のコツ を分かりやすく解説します。
こんにちは。絵描きの朝日 辿(あさひ たどる)です。
デザイン大学で学び、卒業後アクリル画を専門に絵を描いています。

このサイトはアクリル絵の具を使った絵の描き方や、画材の使い方などを
初心者の方にもわかりやすく、ゆる~く紹介していくサイトです。
アクリル画にニス(バーニッシュ)を塗る3つのメリット
アクリル絵の具は他の絵の具に比べてとても耐久性のある絵の具ですが、
そのままにしておくとどうしても経年劣化してしまうので
ニスを塗って保護するという対策ができます。
ニスを塗る理由・メリットは大きく分けて3つあります。
- 作品を物理的に守る:ほこりやキズ、手垢、皮脂などの汚れが絵の表面に直接つくのを防ぎます。
- 退色・紫外線から守る:日光(UV)による絵の具の色あせや黄ばみを防ぎ、綺麗な発色を長持ちさせます。
- 仕上がりの質感をコントロールできる:ツヤを出して高級感を出したり、逆にツヤを消して落ち着いた雰囲気に仕上げたりできます。
ちなみに、⇧の「魂ふたつ」という作品は、背景だけニスを塗っています。
画像だとちょっとわかりにくいですが、左上の方が少し反射しています。
(まだ慣れない頃に塗ったので、刷毛の跡が見えちゃってますね…)
メインである動物と背景をパキッとコントラストを立てて仕上げたかったので
背景だけ塗ってみたのですが、思ったよりもツヤとともに深みが出てくれて
塗ってよかったなと思いました。
【初心者向け】ニスの選び方とおすすめ商品4選
アクリル画用のニスは、仕上がりの「ツヤ感」で
大きく3種類(グロス・マット・サテン)に分かれます。
ここでは初心者でもムラになりにくく、扱いやすい定番のおすすめアイテムを紹介します。
おすすめ①:ホルベイン クリスタルバーニッシュ(グロス・艶あり)
- 特徴:初心者人気No.1 非常にサラサラしていて圧倒的にムラになりにくく、
綺麗に塗りやすいのが最大の特徴です。 - 仕上がり:透明感のある美しいツヤが生まれ、絵の具の発色に深みが出ます。
- こんな人に:まずは失敗したくない初心者の方、作品に高級感あるツヤを出したい方。
おすすめ②:リキテックス ハイグロスバーニッシュ(強艶あり)
- 特徴:通常のグロス(艶あり)よりもさらに強い鏡面のようなツヤ。
- 仕上がり:ガラスや樹脂でコーティングしたような、濡れたような強い光沢が出ます。
- こんな人に:ポップアートや、とにかくツヤツヤでインパクトのある仕上がりにしたい方。
おすすめ③:リキテックス プライム UVバーニッシュ(選べる質感+UVカット機能)
- 特徴:強力な紫外線(UV)カット効果を持つ高性能なニスです。さらに、専用リムーバーを使えば後からニスだけを剥がして塗り直すこともできます。グロス(艶あり)、マット(艶消し)などが選べます。
- 仕上がり:選ぶ種類によりますが、絵の具の色を長期にわたって退色から守ります。
- こんな人に:お部屋の日の当たる場所に絵を飾りたい方、作品を一生モノとして大切に保管したい方。
おすすめ④:ホルベイン アクリル絵具画面保護ワニス スプレータイプ
刷毛で均等に塗るのが苦手、上手く塗れるか不安…という人には、
シューっと吹きかけるだけでいいスプレータイプもおすすめです。
- 特徴:液垂れやムラが起こりにくく、薄く塗れる。凹凸にも均一に塗れる。
- 仕上がり:グロス・サテン(半光沢)・マットの3タイプから選べます
- こんな人に:筆や刷毛を扱うのが苦手・繊細な絵の雰囲気を守りたい人。
〈使い方と注意点〉
①床に段ボールやビニールシートを敷くなどして吹き掛かるのを防ぎます
※これをしておかないと、床がベタベタになります。そしてなかなか取れません。
②作品の表面を綺麗にして、平置きにするか、立てかける
③画面から30~40cm離して均一に吹きかける
乾くまで15~30分くらいかかります。
1回でもOKですが、艶を出したい場合は乾いてから重ねましょう。
※必ず換気をするか、風通しのいい場所で行いましょう!
液体タイプとスプレータイプを比べると…
【液体タイプ】
・希釈できる、割安
・厚めの塗膜になる
・塗ると重厚感が出る
【スプレータイプ】
・液体に比べるとちょっと割高
・薄い塗膜
・初心者でも扱いやすい
ちなみに個人的な使用感としては、ツヤありの物だと刷毛の跡が見えやすいです。
マットタイプだと凹凸ができても比較的目立ちにくいです。
絵の具を盛り上げたりして表面に凹凸がある作品の場合はスプレーの方が塗りやすいかなと思います。
3. 初心者が失敗しない!ニスの正しい塗り方 5ステップ
ニス塗りで一番多い失敗が「ムラになること」や「気泡が入ってしまうこと」です。
自分も、初めて塗った時は、気泡がたくさん入ってしまって悲しい思いをしました。
そんな私も、この手順で焦らず丁寧に塗ることを心がけてからは、失敗はほとんど
なくなりました。
- 絵を完全に乾燥させる
:絵を描き終えてから 最低でも2〜3日(厚塗りの場合は1週間以上) 置き、
中まで完全に乾かします。 - 画面のほこりを払う
:柔らかいブラシや大きめの筆、清潔な柔らかい布などで、
絵の表面のほこりを優しく落とします。 - ニスをパレット(または皿)に出す
:泡立たないように静かに出します。
塗りづらい(硬いな)と感じたら水を数滴加えると伸ばしやすくなりますよ。 - 一方向にハケを動かす
:柔らかい刷毛や筆を使い、 一方向に薄く伸ばすように 塗ります。
何度も往復すると泡やムラの原因になるので注意です。
絵の大きさに合わせて、少し大きめの刷毛や筆を使うと余計な筆跡が残りずらいです。 - 乾燥させて重ね塗りする
:一度乾かした後、今度は 90度向きを変えて(上下方向に )2回目を薄く塗ると、
よりムラなく頑丈に仕上がります。
だいたい2〜3回重ねる人が多いかと思います。
メンテナンスの観点から、筆や刷毛は絵の具を塗るものと分けて、
ニス専用に使うものを決めておくといいです。
絵の基本的な保存方法や、ニスって絶対に必要?などの疑問はこちらをどうぞ↓
ニスを塗ったら濁った!?どうしたらいい?


①絵の具が中までしっかり乾いていなかった
②水を加えた時、完全に混ざっていなかった
③ツヤ消しのニスの場合、成分の沈澱が起きていた


雨の日や湿度の高い日に塗ると、空気中の水分がニスに溶け込んじゃうことがあるんだ



まとめ
今回はニスを塗るメリット、おすすめのニスとその塗り方のコツをメインに紹介しました。
【メリット】
- 作品を物理的に守る
- 退色・紫外線から守る
- 仕上がりの質感をコントロールできる
【失敗しないコツ】
- 絵を完全に乾燥させる
- 画面のほこりを払う
- ニスをパレット(または皿)に出す
- 一方向にハケを動かす
- 乾燥させて重ね塗りする
繊細な作品の表面の質感を守りたい!均一に塗るのが苦手!
という方には、スプレータイプがおすすめ。
いかがでしたか?質感を整えてさらに絵の魅力を引き出してくれたり、
大切な一枚を守ってくれるニス。
自分の作品にあったものをぜひ見つけてみてくださいね。




